5分で分かる!農業ドローンの基礎知識
「農業ドローンって何に使うの?いくらで買えるの?」本コラムではそんな疑問がスッキリする農業ドローンの基礎知識をお伝えします。
導入から運用までの全体像を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
農業ドローンの役割と機能
農業ドローンの役割の内、いま最も大きな役割は、ズバリ「農薬・肥料の空中散布」です。
これまでの農薬・肥料散布は、大型の農業機械や長いホースを使用した作業が主流とでした。
また、水稲(すいとう)や麦などの一部の作物では、ラジコンヘリも使われてきました。
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これらの作業をドローンに置き換えることで、大変な重労働の負担軽減や生産効率アップ、 さらにはコスト削減も実現する、今では日本の農業に欠かすことのできない農業機械のひとつです。
では、農業ドローンに置き換えると具体的にどのくらい効率が上がるかというと、 水稲栽培の天敵、カメムシ殺虫剤を散布する場合、1ha散布するのに動力噴霧器では半日から1日のところ、 ドローンでは8分から15分ほどで作業が終わります。 1日に10ha以上、運用の方法によっては30ha以上の散布作業をすることも可能です。 つまり、10日かかる作業を1日で終えることが可能になります。
もちろん、散布対象の作物は水稲以外にも野菜や果樹など、 地上で使用している農薬はすべてドローンで散布することができます。
また、乾燥した固形の粒剤や肥料も散布することができるため、 今まで行われていた何役もの作業でドローンが活躍します。
引用:DJI JAPANホームページ(https://ag.dji.com/jp/about-us)
購入の予算と維持費は?
農業ドローンの運用には、機体本体のほかバッテリーや充電器などが必要であり、
特にバッテリー本数は機種により、運用するうえで必要となる数が6~10本とかなりバラつきがあります。
各商品のおおまかな価格帯は、
機体(本体+送信機+液剤散布装置) ・・・ | 50万円 ~ 180万円 |
バッテリー(必要本数の総額) ・・・・・・ | 50万円 ~ 150万円 |
バッテリー充電器 ・・・・・・・・・・・・ | 8万円 ~ 15万円 |
粒剤散布装置 ・・・・・・・・・・・・・・ | 8万円 ~ 13万円 |
引用:mazexホームページ(https://mazex.jp/product_cat/tobisukedx)
総額では120~300万円と、メーカーや機種によって費用が大きく異なります。
維持費は、定期点検で8~12万円、機体保険(動産保険)に加入する場合、8~15万円程度が年間にかかる維持費の目安になります。
メーカーによって費用はもちろん、その分の性能やアフターサービスの質も大きく変わってきます。
農業ドローン相談室では、メーカー・機種選びの参考となるユーザー視点の記事をたくさん掲載しておりますで、ぜひ参考にしてください。
農業ドローンメーカートップ4
日本で実用されている農業ドローンメーカーは、現在19社も存在します。
その中で、価格や性能、アフターサービス面で特に評価が高いシェアを誇る厳選5社を紹介します。
1.DJI(DJI JAPAN株式会社)
言わずと知れた世界屈指のドローンメーカーが開発した農業ドローンAGRAS(アグラス)シリーズ。
日本でも販売実績は不動のNo.1。全国に代理店が160店舗以上あり、また高い生産力で安定したサービス体制にも定評があります。
2.XAG(XAG JAPAN株式会社)
世界6か国で国際的な農業自動化研究プロジェクトで協力開発をしており、農業用無人車も手掛け、
農業ドローンPシリーズは特に自動航行に世界トップレベルの技術が採用されています。
3.mazex(株式会社マゼックス)
なんといっても低価格が最大の売りの飛助シリーズ。国内導入台数は、DJIに次ぐ第2位。
日本の中小規模圃場に合わせて開発された飛助miniは他社には無い5ℓタイプ と10ℓタイプの飛助MG/DXの2サイズが発売されています。
4.NTT e-Drone Technology
文字通りNTTを含む3社によって設立された。7年のサポートを保証した農業ドローンAC101を販売している。
バッテリーは低燃費のため、必要本数が抑えられるほか、導入キャンペーンも随時に行われており、比較的導入時の負担が軽減されます。
どこで買うの?
農業ドローンは、ホームセンターや一般の農機具店などでは扱っていない場合が多く、 定期点検などのアフターサービスの面からも
正規代理店から購入する必要があります。各メーカーでそれぞれ代理店があり、中には複数のメーカーを取り扱う代理店もあります。
農業ドローン相談室では、地域別・取扱いメーカー別に400店舗以上の代理店情報を掲載しています。
ぜひ代理店選びの参考にしてみてください。
操縦にはライセンスが必要
現在主流の農業ドローンの多くは、メーカーや各所属団体による指定の講習を受講しライセンスを取得する必要があります。
2022年12月からスタートした無人航空機操縦士制度とは異なるものです。詳しくはお近くの代理店にお問い合わせください。
まとめ
農業ドローンを導入するにあたっては、メーカー・機種・代理店をしっかりと吟味し、自分の使い方にあった選択をする必要があります。